項 目 | 室内濃度指針値 | 化学物質の特徴 | |
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μg/m3 | ppm | ||
ホルムアルデヒド | 100 | 0.08 | 別名=ホルマリン。無色の水溶性ガスで、尿素系やフェノール系の合成樹脂の生産に用いられる重要な化学物質です。これらの合成樹脂は、パーティクルボード、繊維板、合板などを生産する際の接着剤として利用されています。また、濃縮した尿素ホルムアルデヒドがコーティングや紙の生産過程で用いられています。 光化学スモッグの反応物質の一つであり、たばこ煙や燃焼排気中に含まれ、家具、建材、ホルムアルデヒド樹脂を含む布地類からも発生します。濃度が0.1から5ppmになると、目への刺激、催涙性、上部気道への刺激などの兆候が表れます。臭いは1ppm位から感じはじめられますが、人によっては0.05ppmから感じとれます。10から20ppmの濃度になると咳が出たり、胸苦しくなったり、頭が重たくなったり、心臓の鼓動が激しくなったりします。これらの症状は感受性の高い人では、5ppm以下でも発症し、気管支喘息の人では、0.25から5ppmの暴露で激しい喘息の発作を起こすといわれます。さらに濃い50から100ppm以上の暴露では、肺への体液の集積(肺水腫)や、肺の炎症(肺胞隔炎)脂肪などの致命的な障害を起こさせます。 ・ホルムアルデヒド MSDS(安全衛生情報センターHP) |
トルエン | 260 | 0.07 | 無色の液体で、塗料やサインペンのような臭いがします。爆薬、染料、有機顔料、医薬品、甘味料、合成繊維などの原料として、また、溶剤や塗料用溶剤、石油精製にも用いられます。200ppmを超えると、倦怠感、知覚異常、吐き気などを生じることが報告されています。労働環境における
許容濃度*1)は50ppm。室内における発生源は、洗剤、ラッカー、塗料、接着剤などで、健康への影響としては、疲労、めまい、体力減退、不眠、呼吸器
疾患の悪化、特に喘息などの症状があります。 ・トルエン MSDS(安全衛生情報センターHP) |
キシレン | 200 | 0.05 | 無色の液体で刺激臭があります。溶剤、染料、香料、合成繊維の原料として用いられます。また、可塑剤、医薬品の原料でもあり、農薬、アンチノック剤としても用いられます。労働環境に対する許容限度*1)は100ppm。室内における発生源は、塗料、芳香剤、油性マーカー、のりなどで、健康への影響としては、目、鼻、喉を刺激し、バランス感覚を失わせるなどの症状があります。 ・キシレン MSDS(安全衛生情報センターHP) |
エチルベンゼン | 3800 | 0.88 | 無色で特有の芳香があります。トルエンやキシレンと同様に、内装材などの接着剤や塗料の溶剤及び希釈剤として用いられます。10
ppm以下でも臭気を感じ、かなりの高濃度(数千ppm)で暴露されると、めまいや意識低下などの中枢神経症状が現れます。 ・エチルベンゼン GHS分類結果(nite HP) |
スチレン | 220 | 0.05 | 無色ないし黄色を帯びた油状の液体で、特徴的な臭気があります。家庭内ではポリスチレン樹脂、合成ゴム、不飽和ポリエステル樹脂、ABS樹脂、イオン交換樹脂、合成樹脂塗料等に含まれる高分子化合物の原料として用いられています。これらの樹脂を使用している断熱材、浴室ユニット、畳心材などの他、様々な家具、包装材などから室内空気中に揮散する可能性があります。 60ppm程度で臭気を感じはじめ、200ppmを超えると強く不快な臭いに感じます。600ppm程度で目や鼻に刺激を感じ、800 ppm程度になると目やのどに強い刺激を感じて、眠気や脱力感を感じるようになります。 ・スチレン MSDS(安全衛生情報センターHP) |
パラジクロロベンゼン | 240 | 0.04 | 通常は無色または白色の結晶で、常温で昇華して、特有の刺激臭があります。家庭内では衣類の防虫剤やトイレの芳香剤として使用されます。 目、皮膚、気道への刺激があり、肝臓及び腎臓に影響を与えて機能低下及び損傷を生じます。15から30ppmで臭気を感じ、80から160ppmでは大部分の人が目や鼻に痛みを感じます。 ・パラジクロロベンゼン GHS分類結果(nite HP) |
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