アスベスト・石綿分析

<石綿の説明>

石綿(アスベスト)は、人体への有害性(発がん性など)が指摘され、また、 発病までの潜伏期間が長いことも特徴です。
石綿の多くは建材等の製品に使用されてきました。 中でも飛散のおそれがある吹付け石綿などは、壁や天井等の防火・耐火・吸音性能などを確保するために 昭和30年~55年頃に多く使用されました。
吹付け石綿などは昭和55年には使用されなくなりましたが、 それ以前の建築物には使用されているおそれがあります。
また、この時期の建築物は建て替えなどの時期を迎えており、 今後、解体・改修などの作業が増加することが予想されています。

<石綿分析・調査の流れ>

現在使用中の建物についてアスベスト含有の有無を調査します。

書面による調査

建築物を解体・改修する際、石綿含有建材が使用されているかどうかを事前に調査する必要があります。
設計図書などや聞き取りから石綿の使用の有無の情報を調査します。

現地調査

石綿使用状況を把握するため、事前に現地にて使用状況を目視にて確認することが必要です。

試料採取

分析を行う建材を採取します。採取にあたっては保護具を着用し、飛散防止の処置を施した後、採取を行います。

分析

石綿が建材中に0.1%(重量比)を超えて含有しているかを確認するための分析を行います。 要望に応じて1法・2法で行います。

報告書

受取時の写真・実体顕微鏡の写真・石綿繊維確認時の写真などを添付した報告書を作成します。 お急ぎの場合、結果が判明し次第ご連絡いたします。

<よくあるお問い合わせ>

1法と2法の違いは?

1法(JIS A 1481-1)は実体顕微鏡・偏光顕微鏡を用いて分析します。 仕上げ塗材のような複数素材の組み合わせの建材は素材ごとの層別分析が可能です。 偏光顕微鏡では①形態、②色及び多色性、③複屈折、④消光角、⑤伸長の符号、⑥屈折率の光学的特性を確認し、 繊維を同定します。

2法(JIS A 1481-2)はX線回折装置を用いて、 石綿ごとに異なる回折ピークのパターンから石綿の有無や種類を同定します。 位相差顕微鏡にて、石綿の種類に応じた屈折率の浸液に浸し、色の変化で石綿の有無を判定し、 3000粒子中4繊維以上あるかを調べます。

依頼方法は?

試料採取を含めた分析依頼につきましては、採取対象の建築物とその場所、 建材の種類(ケイカル板・岩綿吸音板・石コウボード等)、 分析検体数の情報をお問い合わせフォームよりご相談ください。 詳細は営業よりご案内いたします。 分析のみの依頼につきましても、依頼書・採取袋を用意してありますので、事前にご連絡ください。